
エストロゲンに興味を持ち、この記事を読んでくれている男性はよっぽどの物好きか相当な変態のどちらかでしょう。
はっきり言いまして、産まれてから死ぬまで、一度も興味を持たなくても問題ないのですが、ここに流れ着いたのも何かの縁。知って損するものは何一つありませんから、ぜひ少しでも知っていってもらえると嬉しいです。
というわけで今回は、世の変態紳士さんに送る、エストロゲンの働き講座。
女性の身体と密接な関係にあり、さらに生理にとっても非常に重要な働きをするエストロゲン。
男が足を踏み入れるには余りにも深く、恐れ多い女性ホルモンの世界へ、勇気を出して飛び込んでみましょう。
なんだか難しそうだね
そりゃもう難しいでしょ
エストロゲンとは?
エストロゲンとは、エストロゲン三姉妹、エストロン、エストラジオール、エストリオールの三種類からなるステロイド系ホルモンです。
と、言われたところでさっぱりでしょうから、もう少しわかり易く言うと、
一般的に言われるところの女性ホルモンです。
女性ホルモンとは、卵胞ホルモンとも呼ばれるエストロゲンと、黄体ホルモンとも呼ばれるプロゲステロンの二種類を指します。
なんで女性ホルモンなんて呼ばれているかと言うと、その名の通り女性の身体に影響を大きく及ぼすホルモンだからです。
エストロゲンは、妊娠への準備にも欠かせないホルモンで、排卵日前に特に分泌量が多くなり、排卵後に徐々に分泌量は減り、代わりに妊娠総仕上げ部隊であるプロゲステロンの分泌量が増えてきます。
女性自身が「身体が楽、軽い」と思う時期はエストロゲンの分泌量が増えている時期と重なり、また逆に体がだるい、暑い、イライラする、というのはプロゲステロンの分泌量が増えてくる時期と重なります。
エストロゲンが増えているのは、生理のサイクルで言うところの卵胞期にあたりますので、このあたりは生理の仕組みの記事も併せてどうぞ。
エストロゲン分泌量の年齢による変化
初潮が始まる前ぐらいからエストロゲンが女性の身体の中で分泌されるようになり、20代から30代ぐらいでは分泌量も安定しているのですが、閉経の近づく40代後半あたりからは徐々に分泌量が減っていきます。
そして、閉経してからはエストロゲンの分泌量はガクっと少なくなり、これによって様々な症状が起きるのがいわゆる更年期障害などと呼ばれる病気のことです。
年齢で考えてみると、女性が最も美しく輝くとされる(一般的に、です)20代から30代は、まさにエストロゲンの分泌量が多い時期と一致していることからも、とにかく女性にはエストロゲンが大切だということがよくわかります。
老いるのが怖くってしょうがない
年齢の高い人でもすごくきれいな人はいっぱいいるし、一概にエストロゲンだけの力ではないでしょ
努力&マネーがいるっつうことでしてね
エストロゲンの増減で何が起きるか
エストロゲンが多く分泌されている時
もう少し細かくエストロゲンの作用を見てみましょう。
エストロゲンによる良い効果というのは、
自律神経を整える
血の流れも良くする
髪・肌の代謝を良くしてツヤを出す
骨を丈夫にする
精神的にも安定する
子宮内膜を厚くして受精卵の為のベッドメイキング
などが挙げられます。
別名、「美人ホルモン」なんていう風にも呼ばれたりするほど、女性の美とは深く関係しています。
じゃあ、若い時から増やしちゃえばいいんじゃね?
と考える方も出てくると思うのですが、そこは身体もバランスが大切。
ホルモンバランスと言われるぐらいですから、無理にバランスを崩すのはかえって危険なのです。
例えばエストロゲンの過剰な分泌は自律神経のバランスもおかしくなったり、子宮ガン、乳がんのリスクも上がると言われています。
なぁんだ、簡単に増やしちゃって若返り! ってできるほど甘くはないんだ
だからみんな直接顔をいじったりするんだねぇ
やめときなさい
逆にエストロゲンが少なくなると……
閉経後などになり、エストロゲンの分泌量が減った時何が起きてくるかというのは、先に挙げた良い点の逆を考えればわかりやすいです。
自律神経が乱れがち
血行悪くなりがち
髪と肌のツヤ無くなりがち
骨粗しょう症なりがち
精神的に不安定になりがち
など。
事は重大なのですが、イメージするのは割と簡単です。
これらが更年期障害などのきっかけになるわけです。
昨今、日本人の平均寿命はどんどん延びている、という話は聞いたことがあるかと思いますが、女性の健康という見方をすると割と問題多いのです。
というのも、簡単に言えば
エストロゲン分泌量が極めて少ない状態で生活しなければならない期間も長くなっている
からですね。
エストロゲンの増やし方
ではエストロゲンの分泌量はどうすれば増やせるのでしょうか?
年齢が更年期にさしかかっていない女性であれば、とにかく規則正しい生活、しっかりたっぷりと睡眠を摂る、バランスの良い食生活を心がける、これだけです。
自然な分泌を促すのが最良なのは言うまでもありません。
ストレスなどにも分泌量は左右されますので、なるべくストレスの掛からない生活も大事です。
そうも言ってられない方も多いと思いますが、そのような場合には発散する趣味を見つけたり、またはやはり睡眠時間を長くとるようにすると良いでしょう。
よく、豆乳でエストロゲンが増える、という情報を見ますが、それはエストロゲンの作用に似た働きを大豆イソフラボンがしてくれるからであり、エストロゲンの分泌量自体が増えるわけではないことは覚えておきましょう。
また、豆乳を飲んでエストロゲンに似た作用を期待する場合でも、その効果は少ないのだそうです。
とはいえ、豆乳自体は健康にも良いですし、僕も好きです。飲みましょう。
では、そもそも自然なエストロゲンが分泌されない、閉経後の女性はどうしたらよいのか?
そこは、ホルモン剤療法が選択肢として挙がります。
日本ではまだまだその選択肢を選ぶ女性は少ないのだそうですが、効果は確実にあるので覚えておいて損はないでしょう。
まとめ
エストロゲンを制するものは美を制する。
エストロゲンを自然な量分泌させるにはストレスの少ない規則正しい生活を。
わかっとるわいそんなこと!
と思わずに。結局人間、そこなんです。
規則正しい生活をするのがいかに難しい事かは僕も重々承知しております。
しかし、やっぱり結局そこなのです。
そして更年期にさしかかっている女性は、不気味がらずにホルモン剤療法を検討してみてください。
諦めちゃって苦しみ続けている方がほとんどなのが現状なのだそうです。
改善できる可能性があるのですからね。
高齢化社会の新たな戦いね
どんどん違う問題が出てくるからね。僕ら歩他人事じゃないよなぁ
僕ら? 私は歳とらないけど
ポジティブで何より